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<YS11>最後の観閲式 今年度中に海保を引退(毎日新聞)

 2010年度中に引退し姿を消すことが決まっている海上保安庁最後のYS11「ブルーイレブン」(LA701号機)が29日、最後の観閲式に臨んだ。小雨交じりの空に「ブルーイレブン」が姿を現すと、見学船上にいた招待客らは、さかんにシャッターを切って、最後の姿を追い続けた。

【写真特集】初飛行から、日本最東端の南鳥島での輸送まで YS11の貴重な写真満載

 YS11は政府主導で開発された戦後初の国産旅客機で1962年に試作機が初飛行。64年には東京五輪の聖火を国内各地に運び、戦後復興をアピールした。海保では69年3月に就役して以来、79年までに5機が導入された。

 老朽化により09年2月から解役がはじまり、09年12月には、冷戦期にやけどを負ったコンスタンチン君(当時3歳)を緊急搬送した千歳基地(北海道)のYS11「おじろ2号」が解役。最後まで残った羽田航空基地(東京)に所属する海保のYS11第1号機の「ブルーイレブン」も今年度中に引退することが決まっている。

 「ブルーイレブン」は69年3月20日の就役以来、これまでの飛行時間は2万3000時間以上。69年6月に救難信号を発したサンゴ収集船の捜索に出動して火災を起こしているのを発見したのを皮切りに、74年11月に東京湾で発生したLPGタンカー第10雄洋丸とパシフィック・アリスの衝突火災事故では行方不明者の捜索や状況調査をしたほか、97年2月に日本海で発生したナホトカ号の油流出事故でも浮流油調査を行い、機動防除隊や特殊救難隊などを運んだ。01年の北朝鮮の工作船事件では、沈没した工作船の残がいの捜索を行った。また、69年10月からは航空磁気測定装置を利用して火山噴火予知調査にも従事し、海難だけではなく災害や事件における調査や輸送業務などを幅広く担ってきた。

 訓練終了後、機体左側面に「ありがとうYS11」と書かれた「ブルーイレブン」が、前原誠司国土交通相や招待客の乗船する巡視船の船上を飛んで別れを惜しんだ。後継機にはカナダ・ボンバルディア社製DHC−8−315型機の配備が予定されている。観閲式は30日も開かれ、三日月大造政務官が観閲官を務める。【米田堅持】

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